文化面

「伝統の文士劇 再び
 林真理子・島田雅彦・村山由佳・綿矢りさ…」

 久しぶりに「文士劇」の文字を目にしました。昔々はあったのですよ、文士劇。  
 遠藤周作のエッセイを読んだ時、ダイコンの詰め合わせを送られた、とのエピ―ソードがありましたね。大根役者、と罵られようとも舞台に立ちたい、という意気込みも感じました。

 「林真理子、島田雅彦、村山由佳、綿矢りさなどの人気作家が役者として舞台に立つ『文士劇』が上演される。日本文芸家協会創立100周年を祝うため、文壇の伝説の興行が復活する」  
 まさに復活、です。

 「紀伊国屋ホール(東京・新宿)で23~24日に上演する文士劇の演目は『風と共に去りぬ』。主役である南部の農園主の娘、スカーレット・オハラを●(むしへんに単、せみ)谷めぐ実、綿矢りさ、辛酸なめ子、村山由佳の4氏が、スカーレットを愛するレット・バトラーを島田雅彦、三田誠広の2氏が、それぞれ手分けして演じる。出演する作家たちは昨年末から執筆の合間を縫って稽古を始めた」  
 綿矢りささんのオハラは見てみたい。

 「『素人だからといって、ふざけたり、ごまかしたり、みっともないことは絶対にしない。作家のお遊びだなんて決して言わせない舞台にする』(日本文芸家協会理事長・林真理子)と意気込む。発声練習やストレッチなど一から鍛錬し、互いを『せみちゃん(●(むしへんに単、せみ)谷めぐ実)』『まさくん(三田誠広)』とあだ名で呼び合うなど、立場や年齢を忘れて舞台に臨む」
 三田誠広さんもお元気なんだ。大学の教授になられたところまでは知っています。蝉谷さんの素顔は知りません。最近、そのお名前を聞くことが多くなりました。

 「作家が素人芝居を演じる『文士劇』の伝統は、1890年(明治23年)尾崎紅葉率いる硯友社に始まる。1934年(昭和9年)には、社主である菊池寛の発案で、文芸春秋主催の『文春文士劇』が開始。三島由紀夫や石原慎太郎、井上ひさしなどのスター作家が大勢出演し、当意即妙の掛け合いで観客を沸かせたという。テレビで全国放送もされ、一世を風靡した」
 石原慎太郎が出演したことは遠藤周作のエッセイで知っていましたが、井上ひさしも出ていたんだ!劇作家だったから、ほとんど本職?

 「ファンの多かった文春文士劇だが、78年(昭和53年)を最後に休演。岩手県の『盛岡文士劇』や西日本の『なにげに文士劇』など、地方では文士劇の伝統が受けつがれてきたが、東京が主体となる公演はほぼ半世紀ぶりだ。幼少期に石原慎太郎の助六と曽野綾子の揚巻(あげまき)が登場する『助六』をテレビで見たという林は『子供心にも、作家ってなんだか面白い人たちなんだなあと思った』と、往時を懐かしむ」
 ああ、テレビ中継を私も見ました。思い出しました。誰だか忘れましたが、劇の途中で沢田研二の歌を歌って、やんやの喝さいを受けていた作家がいました。
 誰であったか、どうしても思い出せません。



                   

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