経済・政策面
「年金改革の難路(2)
壁は「106万円」→「週20時間」に
厚生年金加入義務ライン 働き控え、消えぬ懸念」
連載の2回目です。
まず現状を。
「現行制度がパート労働者の加入を義務付けるのは、従業員数51人以上の企業で月額賃金8.8万円(年収換算で106万円程度)以上、週20時間以上勤務といった要件を全て満たす場合だ」
これが、変わります。と言っても、詳細は未定。
「厚労省の改革案は数年かけて年収106万円の賃金要件と従業員51人以上の企業規模要件を無くし、現在は加入対象外になっている業種にも網をかける。実現すれば新たに加入する人は200万人に上る見通しだ」
「一方で、人手不足の解消効果に疑問を呈する見方がある。週20時間未満の勤務であれば今後も厚生年金に加入する必要はないためだ。『106万円の壁』が『20時間の壁』に変わるだけで働き控え対策は不十分との声が出ている」
「事業者にとってのデメリットもある。厚生年金の保険料は給与の18.3%分で、企業と従業員が半分ずつ負担する。中小事業者らでつくる全国商工会連合会は『従業員50人以下の企業は経営基盤が脆弱だ。物価や賃金の上昇分を価格転嫁できない中で経営を圧迫しかねない』と警戒する」
こちらは深刻。実際、人件費倒産、する中小企業は多い。
そして、悪名高き「第3号被保険者制度の見直し」。こちらが見送られたのも、これから野党が突っ込みたくなる所でしょう。
「専業主婦らが入る第3号被保険者制度の見直しが見送られた点だ。会社員らの配偶者であれば、保険料を払わなくても基礎年金をもらえる制度である。女性の労働参加が進む中で時代に合わないとの意見が増えており、立民や国民民主を支援する連合も3号制度を将来的に廃止すべきだと提起する」
我が妻も第3号被保険者の期間が長かった。独身の時と、パート勤務の後半数年は厚生年金保険料を支払って来た、のみ。
私の扶養になることで、保険料を支払うことなく65歳から国民年金が受給できます。不公平、と指摘されても何も言えません。そして、あまり大きなことは言えず。
全廃などはできないでしょうが、この制度に手を付ければ、働きに出る方は格段に増える気がするのですが。
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「年金改革の難路(2)
壁は「106万円」→「週20時間」に
厚生年金加入義務ライン 働き控え、消えぬ懸念」
連載の2回目です。
まず現状を。
「現行制度がパート労働者の加入を義務付けるのは、従業員数51人以上の企業で月額賃金8.8万円(年収換算で106万円程度)以上、週20時間以上勤務といった要件を全て満たす場合だ」
これが、変わります。と言っても、詳細は未定。
「厚労省の改革案は数年かけて年収106万円の賃金要件と従業員51人以上の企業規模要件を無くし、現在は加入対象外になっている業種にも網をかける。実現すれば新たに加入する人は200万人に上る見通しだ」
200万人ですからね。
「今は年収が106万円に達して保険料負担が生じるのを避けるため、年収を100万円前後に抑える「働き控え」が発生している。この『106万円の壁』がなくなれば、より多く働く人が増えて人手不足の解消につながるとの狙いもある」
そりゃそうだ。「一方で、人手不足の解消効果に疑問を呈する見方がある。週20時間未満の勤務であれば今後も厚生年金に加入する必要はないためだ。『106万円の壁』が『20時間の壁』に変わるだけで働き控え対策は不十分との声が出ている」
「事業者にとってのデメリットもある。厚生年金の保険料は給与の18.3%分で、企業と従業員が半分ずつ負担する。中小事業者らでつくる全国商工会連合会は『従業員50人以下の企業は経営基盤が脆弱だ。物価や賃金の上昇分を価格転嫁できない中で経営を圧迫しかねない』と警戒する」
こちらは深刻。実際、人件費倒産、する中小企業は多い。
そして、悪名高き「第3号被保険者制度の見直し」。こちらが見送られたのも、これから野党が突っ込みたくなる所でしょう。
「専業主婦らが入る第3号被保険者制度の見直しが見送られた点だ。会社員らの配偶者であれば、保険料を払わなくても基礎年金をもらえる制度である。女性の労働参加が進む中で時代に合わないとの意見が増えており、立民や国民民主を支援する連合も3号制度を将来的に廃止すべきだと提起する」
「3号制度の加入者は700万人程度いる。廃止して国民年金へ加入させるなら保険料(24年度は月1.7万円)を払う必要が生じる。負担増には世論の反発が起きやすいだけに、厚労省は『与野党とも本気で制度の廃止を目指すとは考えにくい』とみる」
減ってきたとはいえ、まだ700万人いるんだ!これも驚き。我が妻も第3号被保険者の期間が長かった。独身の時と、パート勤務の後半数年は厚生年金保険料を支払って来た、のみ。
私の扶養になることで、保険料を支払うことなく65歳から国民年金が受給できます。不公平、と指摘されても何も言えません。そして、あまり大きなことは言えず。
全廃などはできないでしょうが、この制度に手を付ければ、働きに出る方は格段に増える気がするのですが。

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